カゴ落ちやフォーム離脱の呼び戻しを調べると、「SMSの開封率は90%以上、メールは20%程度。だからSMS」という説明によく出会います。ところが、この数字は元になった調査までたどれないことがほとんどで、費用や届く相手の違いまで並べた記事もあまりありません。SMSに切り替えたのに思ったほど戻らない、1通の費用が想定の2倍になった、という声が出るのはそのためです。
この記事では、カゴ落ちメールとSMSの違いを「届く相手」「1通の費用と文字数」「届かない原因」「同意の取り方」の4つで比べ、サイトの型ごとの使い分けを整理します。 Shopifyとecforceの標準機能でどこまでできるかも、公式のヘルプで確認しました。カゴ落ち・フォーム離脱の呼び戻しを始める、またはメールからSMSへの切り替えを検討しているEC担当の方を想定しています。
結論サマリー
- メールとSMSは「どちらが優れているか」ではなく「誰に届くか」で選ぶ: メールはメールアドレスを入力した人、SMSは電話番号を入力した人にしか送れません。フォームで先に入力される方が、呼び戻せる人数の上限を決めます
- 「SMSの開封率90%以上」は目安にとどめる: SMS配信サービス各社が掲げる数字で、調査の母数や方法まで公開されたものは見当たりませんでした。比べるなら、配信後に手続きを完了した件数で比べます
- SMSは1通6円〜9円台から。ただし70文字を超えると2通分になりやすい: 公式に単価を公開している配信サービスでは1通6円〜、9.35円(税込)〜です。配信停止の案内やURLを入れると70文字を超えやすく、多くの携帯電話会社あてでは費用が倍になります
- 届かない原因がチャネルごとに違う: SMSはURL付きメッセージの受信拒否設定や送信元の番号、メールは迷惑メール判定と送信者の認証設定が主な原因です
- カートの標準機能はメールが中心: Shopifyの標準の自動送信はメールです。ecforceはオプションのカゴ落ちメール機能で、LPフォームの入力途中で離れた人へのSMS送信にも対応しています(Twilio連携とSMS会員認証オプションが必要)
- SMSもメールも同意の取り方を先に決める: 総務省はSMSも特定電子メール法の対象になる通信方式としています。ecforceも、購入をフォローするSMSには事前の同意取得などの措置が必要だと案内しています
カゴ落ちメールとSMSの違い:6項目の比較表
カゴ落ちメールとSMSは、どちらも「購入や申し込みを完了せずに離れた人に、あとから連絡して戻ってもらう」ための手段です。違うのは、送れる相手、1通の費用、伝えられる情報の量です。
| 比べる項目 | カゴ落ちメール | カゴ落ちSMS |
|---|---|---|
| 送れる相手 | メールアドレスを入力した人 | 電話番号(携帯電話)を入力した人 |
| 1通の費用 | 配信サービスの月額に含まれることが多く、1通あたりは小さい | 1通ごとに課金。公式に単価を公開しているサービスで1通6円〜 |
| 伝えられる量 | 長文、画像、商品の一覧、クーポンの条件まで載せられる | 全角70文字で1通分。超えると通数が増える |
| 気づいてもらいやすさ | 他のメルマガや通知に埋もれやすい | 件名がなく、通知に本文がそのまま表示される |
| 届かない主な原因 | 迷惑メール判定、送信者の認証設定の不備 | URL付きメッセージの受信拒否設定、送信元の番号の種類 |
| カートの標準機能 | Shopify・ecforceなど多くのカートにある | 標準で送れるカートは限られる |
※ 各社公式サイト・ヘルプの記載より(2026年9月17日確認)
表のうち、最初に確認するのは「送れる相手」です。フォームでメールアドレスが任意、電話番号が必須なら、メールでは届かない人が多く残ります。反対に、会員登録済みの顧客が中心で電話番号を持っていないなら、SMSは選択肢になりません。
フォームの入力順が、呼び戻せる人数を決める
途中で離れた人に連絡できるのは、離れる前に連絡先を入力し終えていた人だけです。電話番号がフォームの最後にあると、SMSで連絡できる人はほとんど残りません。
- 氏名 → 電話番号 → メールアドレス → 住所 → 決済、の順なら、住所や決済で離れた人にSMSもメールも送れる
- 住所 → 決済 → 連絡先、の順なら、住所や決済で離れた人には何も送れない
連絡先を前半に置くだけで、どちらのチャネルを選んでも呼び戻せる人数が増えます。 ツールの比較より先に、自社のフォームで連絡先がどこにあるかを確認してください。
「SMSの開封率90%以上」はどこまで信じてよいか

SMS配信サービスの公式サイトやコラムには、「開封率90%以上」「到達率98%」「メールの開封率は約20%」といった数字が並びます。このメディアで2026年9月に上位の記事を確認したところ、調査の母数や方法まで示した一次資料は見当たりませんでした。海外の調査会社の名前を挙げる記事もありますが、元のレポートまではたどれず、各社が同じ数字を引き合っている状態です。
メール側の「約20%」も、調査の年や対象、配信の種類(メルマガか、注文に関する連絡か)によって大きく変わる数字です。
SMSが読まれやすい理由は、数字ではなく仕組みで考える
数字の精度はともかく、SMSが気づかれやすい理由ははっきりしています。
- 件名がなく、通知に本文がそのまま出る: 開かなくても内容の一部が目に入ります
- 受け取る数が少ない: 1日に何十通も届くメールと比べて、埋もれにくくなります
ただし、SMSにも後述の受信拒否設定で届かないケースがあります。
一方で、「開封された」ことと「戻って購入した」ことは別です。SMSは文字数が限られ、商品の画像や送料の条件などを載せられません。比べるべきは開封率ではなく、配信した人のうち手続きを完了した人の割合と、その1件あたりの費用です。メールとSMSを両方使える環境なら、同じ期間に分けて配信し、完了件数で比べるのが確実です。
SMSの費用:1通の単価と「70文字の壁」
SMSの費用は、1通の単価 × 通数で決まります。公式サイトで単価を公開している法人向けSMS配信サービスの例は次のとおりです。
| サービス | 初期費用・月額 | 1通あたりの単価 | 送れる文字数 |
|---|---|---|---|
| SMSLINK(ネクスウェイ) | 初期0円。スタンダードプランは月額0円(利用があった月の利用額が1,000円未満なら最低利用料1,000円) | 6円〜 | 70文字超は携帯電話会社ごとの数え方で通数を計算 |
| KDDI Message Cast | 初期0円・月額0円 | 9.35円(税込)〜 | 最大660文字 |
※ 各社公式サイトの料金ページより(2026年9月17日確認)。単価は条件によって変わります。料金を問い合わせ制にしているサービスも多くあります
70文字を超えると、同じ1回の配信が2通分になる
SMSは全角70文字までが1通分です。auの個人向けの案内では、全角71〜134文字は2通分、以降は全角67文字ごとに1通分ずつ増え、送れるのは全角670文字までです。日本語が混じる文面は全角の上限で数えるため、URLの英数字も1文字ずつ数えられます。
法人向けの配信サービスも、70文字を超えた分を複数通として課金するのが一般的です。ただし数え方は携帯電話会社によって違います。SMSLINKの料金ページでは、70文字を超えた場合に docomo は66文字ごと、au・楽天モバイルは67文字ごとに通数を数え、SoftBank は660文字までを1通として数える、と案内しています。受け取る人の携帯電話会社によって、同じ文面でも費用が変わるということです。
カゴ落ちの連絡は、70文字に収めるのが意外と難しい文面です。
【〇〇ショップ】お申し込みが完了していません。続きはこちら https://example.jp/r/a1b2
これで55文字です。ここに配信停止の案内を1行足すと84文字になり、2通分になります。
【〇〇ショップ】お申し込みが完了していません。続きはこちら https://example.jp/r/a1b2 停止 https://example.jp/s/a1b2
配信停止の案内を入れる前提で費用を見積もると、想定との差が出にくくなります。モデルケースとして、月に500人へ1回ずつ送った場合の費用は次のとおりです。
| 文面の長さ | 1通6円の場合 | 1通9.35円の場合 |
|---|---|---|
| 55文字の文面(1通分) | 3,000円 | 4,675円 |
| 84文字の文面(2通分) | 6,000円 | 9,350円 |
※ モデルケース。全員が docomo・au・楽天モバイルの利用者で、2通分で数えられる場合。月額費用や最低利用料、税の扱いはサービスごとに異なります
URLを短くする、店名を短く表記する、などの工夫で文字数は減らせます。ただし、次の章で触れるとおり、短縮URLは受信側で迷惑メッセージと判定されやすいという注意もあります。
メールの費用は通数より「月額」で決まる
メールは、配信サービスの月額に一定の通数や登録件数が含まれる料金体系が多く、カゴ落ちの連絡を1通増やしても費用はほとんど変わりません。カートの標準機能で送る場合は、カートの月額やオプション料金に含まれます。1回の連絡を何通送っても費用が膨らみにくいのがメール、1通ごとに費用が積み上がるのがSMSと考えてください。
届かない原因はチャネルごとに違う

「送ったのに戻ってこない」ときは、そもそも相手に届いていない可能性があります。届かない原因は、メールとSMSでまったく違います。
SMS:URL付きメッセージの受信拒否と、送信元の番号
携帯電話会社は、迷惑SMS対策として受信側で使える拒否設定を用意しています。たとえばソフトバンクは「迷惑SMSの大半はフィッシングサイトへ誘導するため、本文にURLが含まれています」として、URLを含んだSMSを受け取らない設定を案内しています(携帯電話番号から送られてくるSMSが対象)。カゴ落ちのSMSはURLを入れるのが前提なので、この設定をしている人には届きません。
配信サービスを選ぶときは、次の2点を確認します。
- 送信元の番号の種類: 携帯電話番号から送るのか、配信サービスの専用番号・共通番号から送るのか。受信拒否設定の対象になるかどうかや、受け取った人から見た信頼感が変わります
- 携帯電話会社への接続方法: 国内の携帯電話会社と直接つながる「国内直収」か、海外の事業者を経由する「国際網」か。配信サービス各社は、国際網は単価が安い一方で届きにくくなることがあると説明しています
また、配信サービス各社は、短縮URLは受信側のフィルターで迷惑メッセージと判定されやすいと注意を促しています。自社ドメインのURLを使える仕組みかどうかも確認しておくと安心です。
メール:迷惑メール判定と、送信者の認証設定
メールは、受信側のメールサービスが迷惑メールと判定すると、迷惑メールフォルダに振り分けられて気づかれません。影響が大きいのがGmailの送信者のガイドラインです。
- 2024年2月1日以降、Gmailアカウントに送るすべての送信者は、送信元ドメインにSPFまたはDKIMの認証を設定する必要があります
- 1日に5,000件を超えて送る送信者は、SPF・DKIM・DMARCの設定に加え、マーケティング目的のメールをワンクリックで登録解除できるようにする必要があります
- Postmaster Tools で報告される迷惑メール率は0.3%未満に保つよう求められています
※ Google「メール送信者のガイドライン」より(2026年9月17日確認)
カートの標準機能で送るカゴ落ちメールは、カートのドメインから送るのか、自社ドメインから送るのかで必要な設定が変わります。自社ドメインから送る場合は、SPF・DKIMの設定が済んでいるかを確認してください。なお、Yahoo!メールは2024年5月の時点で、Gmailと同様の措置を行う予定はないと発表しています。
同意の取り方:SMSも特定電子メール法の対象になりうる
「SMSはメールではないから、メールの規制は関係ない」と考えるのは誤りです。総務省は、携帯電話やスマートフォン同士で電話番号によりメッセージを送受信するサービス(SMSなど)も、特定電子メール法に規定する電子メールの通信方式の一つとしています。広告・宣伝のために送る場合は、SMSも原則として同法の規制対象です。
カートの側でも同じ整理をしています。ecforceはカゴ落ちメール機能のヘルプで、購入をフォローするようなSMSを送る場合は、電子メール広告を送ることについて事前に同意を取得するなど、特定商取引法と特定電子メール法に定められた措置を講じる必要があると案内しています。あわせて、利用規約への同意前に離脱した顧客にもSMSが送られるため、機能を使うかどうかは各社で判断する必要があるとしています。
導入前に決めておくのは次の3点です。
- フォームのどこで、何に同意してもらうか: 連絡先の入力欄の近くで、入力途中に連絡が届くことを伝えるか
- 文面に何を書くか: 送信者名、問い合わせ先、配信停止の方法
- 配信停止をどう受け付けるか: 停止した人に以後送らない仕組みがあるか
入力途中の人への連絡が広告・宣伝にあたるかは、文面や送り方によって扱いが変わりえます。判断に迷う場合は、関係する法令とガイドラインを確認したうえで専門家に相談してください。
カートの標準機能でできること:Shopify・ecforce
新しいツールを入れる前に、使っているカートの標準機能でどこまで送れるかを確認します。
| カート | メール | SMS | 対象になる人 |
|---|---|---|---|
| Shopify | 標準機能「放棄されたチェックアウト」の自動メール | 標準の自動送信はメールのみ | チェックアウトでメールアドレスを入力してから10分以上、購入を完了していない人 |
| ecforce | オプションのカゴ落ちメール機能(確認画面離脱設定) | 同機能の「入力画面離脱設定」で送信可。Twilioの利用設定と、オプションのSMS会員認証機能が必要 | メール:確認画面まで進んだ人(SHOPの会員はカートに商品を追加した時点から)。SMS:LPフォームで電話番号を入力した後に離れた、ログインしていない人 |
※ Shopify ヘルプセンター、ecforce サポートサイトの記載より(2026年9月17日確認)
Shopify:チェックアウトで電話番号を選んだ人には送れない
Shopifyの放棄されたチェックアウトの自動メールは、チェックアウトでメールアドレスを入力した人が対象です。お客様が連絡先に電話番号を選んで入力した場合、このメールは送れません。カート型のECサイトで、購入手続き画面での離脱をメールで拾えれば十分なら、まずこの標準機能を設定するのが最も早くて安上がりです。設定手順と届かないケースはShopifyのカゴ落ちメールの設定と確認方法でまとめています。
ecforce:SMSはLPフォームの入力途中の離脱が対象
ecforceのカゴ落ちメール機能には、確認画面まで進んで離れた人にメールを送る「確認画面離脱設定」と、LPフォームの入力画面で離れた人にSMSを送る「入力画面離脱設定」があります。入力画面離脱設定では、電話番号を入力した後に離れた人にSMSが自動送信され、メールアドレスを入力してもメールは原則として送られません。配信のタイミングは、離脱から1〜24時間の間で1時間単位で設定できます。
入力画面離脱設定でSMSを送るには、Twilioの利用設定と、オプションのSMS会員認証機能が必要です。Twilioを使わない設定の場合、入力画面の離脱時に連絡が届くのはログインしていない既存顧客のみで、新規顧客には送られない点に注意してください。使っているカートにLPフォームの入力途中の離脱へ連絡する機能がない場合や、カートを使わない申し込み・資料請求フォームでは、別の仕組みが必要になります。
メールとSMSの使い分け:サイトの型別の選び方
届く相手と費用の違いを踏まえると、サイトの型ごとに主に使うチャネルが決まります。
| サイトの型 | 主に使うチャネル | 理由 | 組み合わせ方 |
|---|---|---|---|
| カート型のECサイト(会員・リピーターが多い) | メール | 購入手続き画面で先にメールアドレスを入力することが多く、カートの標準機能で送れる | 標準のカゴ落ちメールから始める。SMSは電話番号を取得できている場合の追加策 |
| LP一体型フォームの単品通販(初回購入が中心) | SMS | 電話番号が必須のフォームが多く、会員情報がないためカートのカゴ落ちメールが届きにくい | SMSで短く知らせ、メールアドレスも入力済みの人には詳細をメールで補う |
| 申し込み・資料請求フォーム | メール(電話番号が必須ならSMSも) | 検討に時間がかかり、比較のための情報をメールで渡せる | 1通目はメールで内容を伝え、反応がなければSMSで短く知らせる |
| 高単価・検討期間が長い商材 | メール | 価格や条件の説明が必要で、70文字では伝えきれない | SMSは「お申し込みが途中で止まっています」の一言にとどめる |
SMSとメールを組み合わせるときの注意
両方使う場合は、同じ人に同じ内容を二重に送らないことが大切です。次の点を決めておきます。
- どちらを先に送るか: 電話番号とメールアドレスの両方がある人に、どちらを1通目にするか
- 何通まで送るか: SMSは1通ごとに費用がかかるため、1人あたりの上限を決める
- 完了した人に送らない: 購入や申し込みを済ませた人に「お手続きが完了していません」と届くと、問い合わせやクレームにつながります。完了をどう検知して配信を止めるかを確認します
カートの標準機能は、ここまで細かく制御できないことがあります。チャネルの振り分けや配信を止める条件まで管理したい場合は、フォーム離脱リカバリーツールが選択肢になります。選ぶときの確認ポイントはフォーム離脱リカバリーツールの選び方で解説しています。
1通目から3通目までの件名・本文の書き分けと、70文字に収めたSMSの短文例はカゴ落ちメールの例文集で紹介しています。
メールとSMSのほかに、LINE・電話・Webプッシュ通知・リターゲティング広告まで含めて呼び戻しの手段を比べたい場合は、カゴ落ち対策の呼び戻し手段の比較で届く相手と費用の決まり方を一覧にしています。
LP一体型フォームでSMSとメールを使い分けるなら
LP一体型フォームの単品通販では、カートのカゴ落ちメールが届かない初回購入者の離脱を、SMSで拾いたい場面が多くあります。LP一体型フォームにしても残る離脱の種類と、カートごとにできることはLP一体型フォームの離脱対策で整理しています。
国産ツールでは、たとえば OKAERI が、フォームの途中で離脱した人に SMS とメールで再訪を促す仕組みを提供しています。送信前の入力内容を読み取るタグ型で、成果報酬型ではなく定額+配信数に応じた従量課金のため、呼び戻しの件数が増えても手数料が売上に比例して膨らみません。初期費用は0円で、無料プランがあり、有料プランは月額9,800円(税別)からです。
一方で、LINE での配信には対応しておらず、カートのAPI・Webhookとの連携は月額49,800円(税別)以上のプランに限られます。月額9,800円のプランでは1人に送れるのは3通までです。SMSとメールを何通ずつ送るか、購入の完了をどう検知するかを決めてから、必要なプランを確認してください。
よくある質問(FAQ)
カゴ落ち対策はメールとSMSのどちらが効果的ですか?
一概には言えません。メールはメールアドレスを入力した人、SMSは電話番号を入力した人にしか送れないため、まず自社のフォームでどちらの連絡先が先に、確実に入力されているかを確認します。SMSは通知で本文が目に入りやすい一方、1通ごとに費用がかかり、70文字を超えると多くの携帯電話会社あてで2通分になります。両方使える場合は、配信した人のうち手続きを完了した人の割合と、1件あたりの費用で比べるのが確実です。
SMSの開封率が90%以上というのは本当ですか?
SMS配信サービス各社のサイトでよく見る数字ですが、調査の母数や方法まで公開された一次資料は、2026年9月時点で見当たりませんでした。SMSは件名がなく通知に本文が表示されるため気づかれやすいのは確かですが、開封された数と購入に戻った数は別です。数字は目安にとどめ、自社の配信結果で判断してください。
カゴ落ちSMSの費用はいくらくらいですか?
公式サイトで単価を公開している法人向けSMS配信サービスでは、1通6円〜、9.35円(税込)〜です。SMSは全角70文字までが1通分で、超えると docomo・au・楽天モバイルあてでは通数が増えます。配信停止の案内やURLを入れると70文字を超えやすいため、2通分で見積もっておくと想定との差が出にくくなります。
Shopifyでカゴ落ちSMSは送れますか?
Shopifyの標準機能「放棄されたチェックアウト」の自動送信はメールです。対象は、チェックアウトでメールアドレスを入力してから10分以上、購入を完了していない人で、連絡先に電話番号を選んで入力した人にはこのメールは送れません。SMSで送りたい場合は、SMSに対応したアプリや外部ツールを検討します。
カゴ落ちSMSを送るのに同意は必要ですか?
送る内容と送り方によります。総務省は、SMSも特定電子メール法の「電子メール」の通信方式の一つとしており、広告・宣伝を送る場合は原則として同法の規制対象です。ecforceも、購入をフォローするSMSを送る場合は事前の同意取得などの措置が必要だと案内しています。フォームでの伝え方、文面、配信停止の受け付け方を導入前に決め、判断に迷う場合は専門家に相談してください。
まとめ
カゴ落ちメールとSMSは、どちらが優れているかではなく、誰に届くかで選ぶのが基本です。メールはメールアドレス、SMSは電話番号を入力した人にしか送れず、フォームの入力順が呼び戻せる人数を決めます。
SMSは通知で気づかれやすい一方、1通6円〜9円台の費用がかかり、配信停止の案内やURLを入れると2通分になりやすい手段です。「開封率90%以上」という数字に頼らず、完了件数と1件あたりの費用で比べてください。カート型のECサイトは標準のカゴ落ちメールから、LP一体型フォームの単品通販は電話番号を使うSMSを軸に、同意の取り方と配信を止める条件を決めてから始めるのが確実です。
呼び戻し以外の対策も含めた全体像はフォーム離脱の対策まとめで、段階ごとに整理しています。


